BtoBの顧客理解を深める|ジャーニーマップの作り方とコツ
「カスタマージャーニーマップを作ったのに、結局施策に活かせていない」「マーケティング部門だけで完成させたら、営業との認識がずれてしまった」——BtoBのカスタマージャーニーマップでは、こうした行き詰まりが珍しくありません。
BtoBのカスタマージャーニーとは、企業の担当者や決裁者が課題に気づいてから導入に至るまでの行動・思考・感情の道筋です。この記事では、BtoCとの違い、作成するメリット、代表的な5つのジャーニータイプ、作成の手順、そして機能しなくなる原因まで解説します。
BtoBのカスタマージャーニーとは何か

カスタマージャーニーとは、顧客が商品やサービスを認知してから、購入や申し込みに至るまでの行動・思考・感情の道筋です(才流:カスタマージャーニーマップの作成手順【BtoB向けテンプレート付き】)。これを時系列で可視化したものが、カスタマージャーニーマップと呼ばれます。
BtoCの場合、顧客は個人(一般消費者)であるのに対し、BtoBでは「組織(企業)」と「個人(担当者・決裁者)」という両方のペルソナ設定が必要です(営業DX Handbook by Sansan:BtoBのカスタマージャーニーとは?特徴やメリット、作成方法を解説)。意思決定者が複数存在し、多くの関係者の合意を得なければ前に進まないため、購買の決定プロセスもBtoCより長期にわたる傾向があります。
担当者と決裁者で求める情報が異なる
BtoBでは、情報収集を担う「担当者」と、最終的な意思決定を行う「決裁者」とで、求める情報が根本的に異なります(ferretソリューション:BtoBマーケの成功に不可欠!カスタマージャーニーマップ作成の極意と失敗パターン)。担当者は現場の使いやすさや具体的な機能を重視する一方、決裁者は投資対効果や全社的な影響を重視するというように、同じ製品を検討していても評価の基準が違います。両者を一つのペルソナで代表させてしまうと、どちらにも刺さらない内容になりやすいので注意が必要です。
BtoB企業がカスタマージャーニーマップを作るメリット

カスタマージャーニーマップを作成することで得られるメリットは、次のように整理できます(営業DX Handbook by Sansan:BtoBのカスタマージャーニーとは?特徴やメリット、作成方法を解説)。
- 01顧客と長期的な関係が築ける——行動や心理状態を踏まえた対応で、顧客体験を高めやすい
- 02社内で情報共有しやすくなる——直接の接点がない部署も、顧客理解を深められる
- 03施策の優先度が付けやすくなる——顧客がつまずいているフェーズを特定し、対策を絞り込める
- 04社外の関係者と連携しやすくなる——代理店やパートナーとも、共通の認識で動きやすくなる
カスタマージャーニーマップは、マーケティングと営業をつなぐ「共通言語」としての役割も持っています(ferretソリューション:BtoBマーケの成功に不可欠!カスタマージャーニーマップ作成の極意と失敗パターン)。「いつ」「誰に」「何をすべきか」という共通認識がないまま施策を打つと、マーケティングは「リードの質が悪い」、営業は「獲得したリードを追ってくれない」という対立構造に発展しやすくなります。
BtoBに代表的な5つのジャーニータイプ

BtoBのカスタマージャーニーは、業界や商材によって大きく異なるように見えますが、代表的な型に分類できます。BtoBマーケティング支援を行う才流は、数百の支援実績から次の5つの型を導き出しています(才流:BtoBの代表的なカスタマージャーニー5つと対応施策を解説)。
5つのジャーニータイプ
課題潜在型:課題が顕在化していない、または新しい領域への関心から検討が始まる
ソリューション探索型:現場の困りごとや経営層の号令を受け、解決策を探している
比較検討型:課題は明確で、複数の製品・サービスを比較している
外圧緊急型:法改正など、特定の期日までに対応が必要な事情がある
複合ステークホルダー型:関係部署が多く、合意形成に時間がかかる
自社の顧客がどの型に近いかを把握すると、優先すべき施策も見えてきます。たとえば外圧緊急型の顧客には、期限内に導入可能であることを明確に伝える施策が効果的ですが、法改正などの期日を過ぎると問い合わせが急減する傾向があるため、一段落したらソリューション探索型や比較検討型の顧客に重点をシフトする、といった工夫が必要です。
作成の手順

BtoBのカスタマージャーニーマップを作成する基本的な流れは、次のとおりです(営業DX Handbook by Sansan:BtoBのカスタマージャーニーとは?特徴やメリット、作成方法を解説)。
- 1.目的とゴールを決める
- 2.企業・担当者のペルソナを設定する
- 3.契約までの行動を洗い出す
- 4.企業担当者の思考や感情を想像する
- 5.課題・顧客接点を検討し、解決策を実行する
このうちステップ2のペルソナ設定は、既存顧客への営業担当者やカスタマーサクセス担当者へのヒアリング、または新規顧客であればインタビューやアンケートを通じて作成します。マーケティング担当者だけで作成すると視野が狭くなりやすいため、営業やカスタマーサポートなど、実際に顧客と接する部門の声を取り入れることが欠かせません。
カスタマージャーニーマップが機能しない3つの原因

多くの企業がカスタマージャーニーマップを作成しているにもかかわらず、事業成果に結びつかないケースが見られます。6,650社以上のBtoBマーケティング支援実績を踏まえると、その原因は次の3つに集約されます(ferretソリューション:BtoBマーケの成功に不可欠!カスタマージャーニーマップ作成の極意と失敗パターン)。
- 1.顧客理解の不足による「自社都合」なペルソナ設計
- 2.施策の目的化と部門間連携の欠如
- 3.ROIが不明確で、経営層の合意が得られない
もっとも根本的なのが1つ目です。「自社のサービスを売りたい」という視点だけでペルソナを描いてしまうと、現実の顧客行動とズレた、的外れな施策につながります。顧客が実際にどんな言葉で課題を検索し、どんなコンテンツで社内を説得したかという事実に基づいて設計することが、ズレを防ぐための出発点です。
自社だけで運用する難しさ

カスタマージャーニーマップの型や作成手順自体は、書籍や記事を読めばすぐに理解できます。ただし、自社の顧客が事実ベースでどのような言葉を使い、どこで離脱しているのかを調べ、部門間の認識を一つにまとめていく作業は、知識として知っているだけでは進められません。「自社が思う顧客像」と「実際の顧客の行動」のズレは、社内だけで検討していると見落とされやすい部分です。
“ロジカルシンキング等は本で学んでいたので、自分でできているという自負がありましたが、実際に講師の方のフィードバックを受けて、まったくできていないことを痛感しました。今後の組織を担う担当者だけでなく、部下を持つ人間は、受けたほうがいい内容だと思います。― 製造業 経営企画室(課題解決力強化道場 受講者の声)
BtoBの顧客理解を組織に根付かせるなら課題解決力強化道場へ

課題解決力強化道場の人材紹介業への導入事例では、部門長クラスへの論理的思考力強化研修を通じて、全体の87%が「マネジメントの変化」を実感しています。課題分析の方法が統一され、各部門長が施策の背景に焦点を当てる重要性を体感したことで、部門会議が活性化したという変化も報告されています。
“課題解決力強化道場は、一言で言うと「研修型のコンサルティング」だと思います。手法を教えてはもらいますが、最終的に答えを持っているのは、受講者本人なので、うまくフィードバックをしてもらいながら、支社長主体で、弊社流の営業体制が構築出来ました。― 保険業 部門長(課題解決力強化道場 受講者の声)
課題解決力強化道場は、少人数制 × ハンズオン × 超実践型のコンセプトのもと、アクセンチュア・KPMG・デロイトトーマツ・PwC出身の現役コンサルタントが自社の実務課題を題材に直接指導します。BtoBの顧客理解を、マーケティングや営業の部門間で共有できる形に整理する力を身につけたい方は、まずご相談ください。料金については個別のヒアリングをもとにカスタマイズ見積もりとなりますので、資料請求からお気軽にご確認いただけます。
貴社の課題に最適な研修をご提案します
・管理職のスキルにバラつきがある
・研修が現場で活きない
・自走する人材が育たない
心当たりがあれば、まずご相談ください。
貴社の状況に最適なカリキュラムをご提案いたします。
※ご相談・お見積もりは無料です